順天堂大学医学部男子バレーボール部「ミスとエラー」
自分たちで考えてトライしていますね。非常に参考になりました。
こんばんは、最近似たような話が出たので、ミスとエラーについてお話したいと思います。
ミスとエラーというのはおそらく自分たちのチーム内での言葉なので一般的ではないと思います。
言葉にするなら、エラーとは正しい過程の元に行われたプレー、ミスとは過程が誤っていたプレーという感じでしょうか。
バレーボールの試合において、必ずしもいいプレーが点につながる訳ではありません。
いいスパイクでも拾われることはあるし、逆に打ち損ねのスパイクがコートの真ん中に落ちることもあります。
このように、バレーのプレーで点が入るかどうかというのはある程度“運”に依存していると思います。
だからこそ、“結果”ではなく、なるべくプレーの成功率が高くなるような“過程を踏むこと”に重点を置いて日々の練習に取り組もうというのがこの考え方の根幹にあります。
言葉では分かりづらいので、以下に例を示します。
ミス(ディグ)1
https://www.youtube.com/watch?v=OtP5cnDp4Gk
よく見るとバックレフトの選手は相手がスパイクを打つ前に動いてしまっています。今回はたまたま動いた方向にボールが来ているので一見悪くないディグのように見えます。
ミス(ディグ)2
https://www.youtube.com/watch?v=LDs6xD1hvro
バックレフトの選手が先ほどと同じようになんとなく動いています。ブロックが2枚ついてワンタッチをとるというチームの約束事が果たされているにも関わらず、今回はそれと違う方向にボールが来たために崩れてしまいました。
ミス(ブロック)1
https://www.youtube.com/watch?v=fU5je8bsb54
ライトとセンターのブロックの間が大きく空いています。しかし、たまたま今回はこの間にボールが飛んでこなかったこともあり、相手コートにボールが返っています。
ミス(ブロック)2
https://www.youtube.com/watch?v=GTZD_UlRXI4
先ほどと同じセンターの選手がまた間を空けてブロックに跳んでいますが、今回は二人の間に撃たれてしまいました。チームの約束ではブロックの間は空けないことになっているため、ボールが飛んできた位置にレシーバーはおらず、失点しています。
エラー(サーブ)1
https://www.youtube.com/watch?v=FYM_IYMFyvQ
23対22、1点リードの場面です。サーバーはジャンプサーブを入れに行かず、強打で勝負しています。しかし結果としてネットでした。
エラー(サーブ)2
https://www.youtube.com/watch?v=7V3amiwGpNE
先ほどのプレーと同じセットで、24対23の場面です。今回もジャンプサーブを強打しています。結果的にサービスエースで25点目をとることができました。一見するとただのサービスエースですが、チーム内のサーブ攻撃というコンセプトの共有がもたらした1点という見方もできると思います。
バレーボールに限らず、試合中に“ミス”(失点につながるプレー)をしないということはほぼあり得ません。
だからこそ、試合の序盤や中盤の“ミス”の仕方は重要になって来るはずです。
よく「ミスが許されない状況」などといいますが、ここで許されないのはリードブロックの間を空けたり、サーブを入れにいったりするなどのミスだと思います。
このような利敵行為こそチーム内で口うるさく注意しあい、なくしていくべきものであり、もちろん局面などによって一概には言い切れないでしょうが、ブロック2枚揃えてその脇を強打されて失点したり、サーブを思い切り撃ってアウトにしたり、といったエラーに関しては、ある程度仕方がないことではないでしょうか。
よく言うように、“勝負に絶対はない”と思います。
そうである以上、少しでも自分たちの勝率が上がるようにミスを減らし、エラーを有効に使いながら終盤に向けて体勢を整えて行くことがとても大切だと思います。
そのためにも、「ミスしちゃいけない」ではなく、チームや自分の調子を整えて行くために、与えられた23点をどう有効に使うか、そんな風に考えられれば試合でもっと思い切りプレーできるようになるかもしれません。
ぜひ思い切りバレーボールをプレーしてみてください!
この動画は YouTube 動画エディタ(https://www.youtube.com/editor)で作成しました
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